困っているときはおたがいさま。ぼくの背中のくろまる使ってよ!
ぼくのくろまるつかってよ!
1巻
鈴木真実・作/絵
気持ちのいい青空のもと、
ブーンブーンブーンと歌うように
羽音を響かせてお出かけするてんとうむしくん。
途中、なにやら困っているちょうちょさん、
だんごむしくん、かまきり母さんたちと
出会います。みんなの「困った」を聞いて、
それを解決するためにてんとうむしくんが
使ったものとは……一体?
幸せをよぶ虫としても有名な
『ななほしてんとうむし』。
真っ赤な背中に特徴的な
くろまるの模様が7つ並びます。
「困ったときはおたがいさまだよ」と
大事な背中の模様をにこにこ差し出す
てんとうむしくん。
10画面目の『背中のくろまる模様は
みんななくなってしまったけれど、
でも、出かける前よりもっともっと
あたたかい気持ちです。』という一文に、
なんだかぽかぽかほっこりさせられます。
鈴木真実さんのやわらかい
パステルと色鉛筆を使った作風は、
まさに幼い子どもたちが楽しむ
紙芝居にぴったりですよ。
鈴木真実(すずきまみ)
1970年千葉県うまれ。東京都在住。
パステル画を学び、2003年より絵の活動をはじめる。
2007年ザ・チョイス入選。
『ながねぎきょうだい』(文・中川ひろたか/童心社)
で絵本の仕事をはじめる。ほか絵本作品に、
『ひみつ ひみつの ひなまつり』(講談社)
『いただきますのおつきさま』(講談社)
『さいた さいた ゆきのはな』(講談社)など。